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住宅ローン残債があっても住み替えできる?自宅売却の方法と注意点を解説

不動産売却

大島 康弘

筆者 大島 康弘

不動産キャリア11年

「住まいを通じて人生を豊かにすること」を理念に、日々挑戦を続けています。
売って終わりではありません。むしろ、お客様が暮らし始めてからこそ本当のお付き合いが始まります。
まるで隣人のように、気軽に住まいの困りごとをご相談いただける存在でありたいと思っています。
そして、地域の未来を見据えて、街そのものをプロデュースする事を目指しています。
安心で快適な暮らしを創造し続けることが私の目標です。

今の自宅に住宅ローンの残債があるまま、住み替えをしても本当に大丈夫なのか。
売却方法や流れが分からず、不安を感じている方は少なくありません。
しかし、ポイントを整理して進めれば、残債がある自宅でもスムーズに自宅売却と新居への住み替えを行うことは十分可能です。
この記事では、住宅ローン残債の基本から、自宅売却の具体的な方法、住み替えローンなどの活用法、そして失敗を防ぐための注意点までを分かりやすく解説します。
まずは現在の状況を正しく把握し、自分に合った進め方を一緒に確認していきましょう。


住宅ローン残債がある自宅売却の基本と流れ

住宅ローンの残債がある自宅でも、多くの場合は売却することが可能です。
ただし、住宅ローンを借りる際には、金融機関が担保として自宅に抵当権を設定しており、残債がある間はこの抵当権が登記上残っています。
自宅を売却して所有権を買主に移転するためには、売却代金などで住宅ローンを完済し、金融機関から抵当権抹消に必要な書類の交付を受けたうえで抹消登記を行うことが必要です。
そのため、残債がある自宅の売却では、金融機関への返済手続きと抵当権抹消の段取りを事前に確認しておくことが重要になります。

まず、自宅売却を検討する際には、現在の住宅ローン残債を正確に把握することが出発点になります。
住宅金融支援機構などの住宅ローンでは、残高証明書や会員向けインターネットサービスを通じて、借入残高や返済予定を確認できる仕組みがあります。
次に、不動産会社の査定などを通じて自宅のおおよその売却価格の見込みを把握し、その金額と住宅ローン残債を比較します。
売却価格が残債を上回る状態をアンダーローン、反対に売却価格より残債が多い状態をオーバーローンと呼び、この違いによって資金計画や売却方法の選択肢が変わってきます。

住み替えを前提に自宅を売却する場合は、自宅売却と新居購入、それぞれの流れを整理しておくことが大切です。
一般的には、現状把握として住宅ローン残債と自宅の売却可能額の目安を確認し、金融機関へ完済や抵当権抹消の手続き方法、必要な期間を相談します。
そのうえで、不動産会社と媒介契約を結び、買主探しから売買契約、決済・引渡しへと進み、決済時に売却代金などで住宅ローンを完済して抵当権を抹消します。
並行して、新居については資金計画やローン審査、購入物件の検討を進め、売却と購入のタイミングを調整しながら、無理のない住み替えスケジュールを組み立てていくことが重要です。

項目 内容 確認のポイント
抵当権の有無 住宅ローン残債の担保 登記簿と金融機関で確認
残債と売却価格 アンダーかオーバーか 残高証明と査定額の比較
住み替え全体像 売却と購入の時系列整理 資金計画とスケジュール化

住宅ローン残債ありで自宅を売却する4つの具体的な方法

まず代表的なのは、売却代金で住宅ローン残債を全額返済し、抵当権を抹消してから引き渡す方法です。
売買契約から決済・引き渡しまでの流れの中で、金融機関へ一括返済を行い、同時に抵当権抹消の登記申請を行います。
この方法であれば、買主側も一般的な住宅ローンを利用しやすく、取引全体がスムーズになりやすいという利点があります。
一方で、売却価格の見込みが甘いと残債完済に不足が出る可能性があり、事前の査定と残高確認が重要になります。

次に、売却代金だけでは住宅ローン残債を完済できない場合には、自己資金を充当するか、別途ローンを利用して不足分を補う方法があります。
具体的には、手元資金や親族からの援助を充てるほか、無担保の借入などで一時的に不足額を賄うケースも見られます。
ただし、新たな借入を増やすと返済負担が高まり、今後の住宅ローン審査にも影響し得るため、総返済額や家計への負担を慎重に試算することが欠かせません。
また、売却後の生活費や予備資金を極端に減らさないよう、資金計画を冷静に見直すことが大切です。

住宅ローンの返済が厳しくなり、通常の売却では残債の整理が難しい場合に検討されるのが任意売却です。
任意売却は、金融機関など債権者の同意を得て、競売に移行する前に市場価格に近い金額で売却し、売却代金を残債返済に充てる仕組みです。
競売よりも高い価格で売却できる可能性があり、残る債務を分割返済する合意が得られれば、生活再建の道筋を立てやすくなるとされています。
ただし、債権者との協議や手続きが複雑になるため、早めに金融機関へ返済状況を相談し、手続きの流れや今後の返済条件について十分に理解しておく必要があります。

売却方法 主なメリット 主な注意点
売却代金で完済 取引が標準的で円滑 残債と価格見通し要確認
不足分を自己資金等で補填 通常売却を維持可能 家計への負担増リスク
任意売却 競売より高値期待 債権者との調整が必須

住み替えを前提とした住宅ローン残債の賢い処理方法

現在の住宅ローン残債がある状態で住み替えを行う場合、「住み替えローン」と呼ばれる商品を利用すると、旧居の残債と新居購入資金をまとめて借り直すことができます。
多くの金融機関では、旧居の売却代金で返し切れない残債分も含めて、新しい住宅ローンとして一本化する仕組みを用意しています。
その一方で、借入総額が大きくなりやすく、返済負担が重くなるおそれがあるため、金融庁の監督指針が求めるとおり、無理のない返済計画を前提として検討することが重要です。
まずは、自分の年収や返済負担率、今後の家計の見通しを整理したうえで、住み替えローンの適否を冷静に判断することが大切です。

住み替え時の資金計画では、「売り先行」と「買い先行」のどちらを選ぶかで、残債処理の方法やリスクが変わります。
売り先行は、先に自宅を売却してローン残債を整理してから新居を購入する方法で、二重ローンの発生を避けやすい点が特徴です。
一方、買い先行は先に新居を確保してから旧居を売却する方法で、住み替え時の仮住まいが不要になる反面、一定期間は二重返済となる可能性があります。
住宅金融支援機構や不動産関連情報では、どちらの方法にも長所と短所があるため、売却の見込みや転居時期などを総合的に考えて選ぶことが重要とされています。

さらに、住み替えでは自己資金と諸費用の準備が不十分だと、結果的に借入額が膨らみ、返済負担が重くなる傾向があります。
新居購入では、物件価格以外にも、仲介手数料や登記費用、火災保険料、引越し費用など、多くの諸費用が必要となります。
また、買い先行や住み替えローンを利用する場合は、一定期間の二重ローンや、旧居が想定どおりの価格で売れない場合のリスクも織り込んだうえで、余裕を持った資金計画を立てることが重要です。
国土交通省や住宅金融支援機構の資料でも、住み替え時には無理のない返済計画と十分な自己資金を確保することが推奨されています。

住み替え方法 主なメリット 主な注意点
住み替えローン利用 残債と新居資金の一本化 借入総額増加による返済負担
売り先行の住み替え 二重ローン回避しやすい 一時的な仮住まい費用発生
買い先行の住み替え 希望条件の新居を確保 二重ローン期間発生リスク

住宅ローン残債を抱えた自宅売却で失敗しないための注意点

まず、売却価格と住宅ローン残債の関係を正確に把握しておくことが大切です。
残債より高く売れるアンダーローンであれば、売却代金で残債を完済し、抵当権を抹消しやすくなります。
一方で、売却価格が残債を下回るオーバーローンの場合、自己資金や別の借入による不足分の手当てが必要です。
事前に金融機関と相談し、抵当権抹消に必要な条件や手続きの流れを確認しておくことで、決済直前のトラブルを避けやすくなります。

次に、住み替え後の住宅ローン審査を見据え、返済負担率や借入可能額を冷静に確認することが重要です。
一般的に、住宅ローン審査では、すべての借入返済額の合計が年収に占める割合である総返済負担率を重視しており、年収に応じておおむね30〜35%以内が目安とされています。
さらに、住宅金融支援機構の調査でも、実際の利用者は返済負担率15〜20%台に収まる層が多く、家計上はより低い負担を目指す傾向が見られます。
このため、現在のローンと新たな借入を合算した返済額が、自分の収入水準で無理のない水準かどうかを、審査基準と家計の両面からチェックしておく必要があります。

さらに、税金と将来のライフプランを踏まえた判断も欠かせません。
自宅を売却して利益が出た場合には、一定の要件を満たせば、最大3,000万円までの特別控除などの特例が用意されており、譲渡所得税の負担を軽減できる可能性があります。
また、住宅ローンが残る状態で売却し、譲渡損失が生じた場合には、他の所得と損益通算し、控除しきれない分を翌年以降3年間繰り越せる特例が、令和7年12月31日までの譲渡を対象に設けられています。
加えて、売却と新居購入の時期や特例の利用状況によっては、その後の住宅ローン控除が適用できなくなる場合もあるため、国税庁の最新情報を確認しつつ、長期の家計設計とあわせて検討することが大切です。

確認項目 主な内容 見落とし時のリスク
残債と売却価格 アンダーかオーバーかの判定 抵当権抹消手続きの停滞
返済負担率 総返済負担率と家計の許容範囲 住み替え後の返済負担の増大
税金と特例 特別控除や譲渡損失特例の要件 余分な税負担や控除喪失

まとめ

住宅ローン残債があっても、自宅売却と住み替えは十分に可能です。
大切なのは、残債と売却価格のバランスを早い段階で把握し、アンダーローンかオーバーローンかを明確にすることです。
そのうえで、標準的な売却、自己資金や追加借入、任意売却、住み替えローンなど、複数の方法を比較検討する必要があります。
資金計画や税金、将来の返済負担まで含めて整理すれば、無理のない住み替えが見えてきます。
当社では、お客様ごとの状況を丁寧にヒアリングし、最適な売却方法や住み替え計画をご提案しますので、まずはお気軽にご相談ください。

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